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  • 2018/03/02 11:15

    春の気配を感じる今日この頃いかがお過ごしでしょうか。

    本日はホーウィン社のラティーゴレザーを使用したウォレットのご紹介。
    まず、ご存知の方も多いとは思いますが、ホーウィン社の説明から。

    1905年にアメリカシカゴで創業された100年以上の歴史を持つ皮革鞣しのメーカーです。
    ホーウィン社と聞いてぱっと思い浮かべるのは、ブーツなどでよく使われる“クロムエクセルレザー”と“シェルコードバン”だとおもいます。
    特にシェルコードバンに関しては上質なコードバンを作れるタンナーは世界的にみても日本の新喜皮革と、このホーウィン社だけといわれるくらい、その技術力には定評のあるタンナーです。

    そんなホーウィン社ですが、代表的な二つの革以外にもいろいろな革を製作しております。
    その中の一つが今回使用するラティーゴレザーになります。

    ラティーゴとは、馬具用(鞍や鞭など)に使用するためになめされた革で、堅牢で伸びの少ない革に仕上げられています。

    以前同じ用途のハーマンオーク社のラティーゴレザーを使用したことがありますが、このホーウィンのラティーゴは、さらに腰があり、よりタフな革という印象があります。
    また、革の表面もハーマンオークはツルツルの吟面だったのに対し、ホーウィンはどちらかというとヌバックのようなサラサラした手触りの吟面になります。
    さらに、コンビネーションなめしなので、クロムなめしと、タンニンなめしのメリット・デメリットをうまく調和した革に仕上がっています。

    さて革の説明が終わったところで、ウォレットのご紹介へ
    まず最初は、お取り扱い店のjunky classics様別注のロングウォレット
    以前ハーマンオークでも作りましたので、馴染みのある方も多いと思います。
    まずはナチュラル。
    この色が一番革の特徴をつかみやすい色目かと思います。
    コンビなめしですので、タンニンなめしほどでは無いですが、エイジングもしてくるナチュラルレザーです。

    続いてビネガルーン染のオールドブラック色。
    実はこの色目を作りたくてこのラティーゴを仕入れてたといっても過言ではない色目です。
    古くからアメリカで作られた革に、アメリカの南西部で生まれた最古級の染料方法。
    この二つを組み合わせてビンテージの革製品のような色目をと考えたのが始まりでした。
    そのオールドブラックのウォレット。

    タンニと化学反応と起こして革の黒くする方法ですので、このようなコンビネーションなめしの革ですと、真っ黒にはならず、茶色が残った黒になります。また、革に入っているタンニン材の強弱で染あがりも変わってくる、つまり個体差が出るという事です。なるべく均一な仕上がりをご希望の合は、アルコール染料での黒染めも対応いたします。

    こちらは染料を使ったネイビーブルーの色目です。
    発色はアルコール染料を使ったこの色目が一番良いかもしれません。


    形変わって、トラッカータイプのウォレット。
    形が変われば見え方もだいぶ変わって来ると思います。
    今回はホーウィンラティーゴレザーを使用したウォレットのご紹介でした。
    ラティーゴレザーは、ウォレットに限らず、カバン、アクセサリー、靴等にも使用可能ですので、ご興味のある方はお気軽にお問い合わせください。

    それでは本日はこの辺で。